この度、転職をして確定拠出年金の移行手続きをしました。いわゆるポータビリティ制度を利用しての移行です。
転職元には、確定給付企業年金制度と確定拠出年金制度がありました。
そして、転職先には、確定拠出年金制度があったので、確定給付企業年金、確定拠出年金を全て転職先の確定拠出年金制度にポータビリティ制度を利用して移すことができました。やってみると結構大変でした。
転職前は3つの退職金制度
転職の手続きを進めていくと退職金をどのように処理するのかと決める場面にでくわしました。退職金制度は次の3つからなっていました。
- 退職手当
- 確定給付企業年金(Defined Benefit)
- 確定拠出年金(企業型Defined Contribution)
それぞれにどのくらい積み立てるかは企業が決めていて、書類をチェックしたところ退職時の割合は次のような割合でした。
- 退職手当:15%
- 確定給付企業年金(DB):80%
- 確定拠出年金(企業型DC):5%
会社責任で積み立てる確定給付企業年金(DB)が80%も占めています。これは会社が運用しているものなので、いくら拠出されて、いくらになったのかはわかりません。
一方、確定拠出年金(企業型DC)の割合は5%と少なかったのですが、日本と海外のインデックスに投資していたので、拠出した金額に対して53%増加していました。昨今の株高であれば、日本と海外のインデックスに振っている確定拠出年金(企業型DC)にもっと資金を拠出しておけば良かったと思いましたが、こればかりは仕方がありません。
今は現役とOBで大違いに…! ソニーの「企業年金」を見てわかることのように企業型DCに一本化している企業が増えてきているが、転職前の会社ではまだ一本化はしていませんでした。一本化するにしても、組合があるので、合意形成までが大変そうではありますが。
転職先の会社は確定拠出年金(企業型DC)のみ
企業年金のポータビリティ制度を見ると、確定拠出年金(企業型DC)と確定給付企業年金(DB)がポータビリティ制度によって、移行できることがわかります。確定拠出年金(企業型DC)は、転職先に確定拠出年金(企業型DC)があるので確実にできる見込みでしたが、確定給付企業年金(DB)の移行は、次の通り、転職先の規約次第という微妙な記載でした。自分で調べるしかありません。
確定給付企業年金を実施しており、かつ転職先の年金制度の規約に脱退一時金相当額の移換を受ける旨の定めがある場合に限ります。
https://www.nenkin-kikin.jp/keisankikin/portability/index.html
事前に転職先のHRに聞いてみたら、確定給付企業年金(DB)の移行もできるとの回答を貰えました。
インデックス投資をしていれば、確定給付企業年金(DB)の利率を上回ることができると思うので、自分としては確定拠出年金(企業型DC)に一本化されるのは嬉しい限りです。
退職手当は一時金として受け取り、DBと企業型DCは転職先の企業型DCに移管する
色々と調べた結果、退職金は次のようにすることにした。
- 退職手当:一時金として受け取る
- 確定給付企業年金(DB):ポータブル制度を用いて、次の会社の確定拠出年金に移管する
- 確定拠出年金(企業型DC):ポータブル制度を用いて、次の会社の確定拠出年金に移管する
確定給付企業年金(DB)のDCへの移行は、転職先の用紙にもろもろを記入し、転職元の会社に用紙を送付することで手続きを進めることができました。用紙を送付して1ヶ月後くらいに、手続きが終わったので、○月○日に移管する旨の手紙がきました。
確定拠出年金(企業型DC)のDCへの移行は、転職先の人事に申請書を書けば手続きが進みます。転職前の日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社にて、照会すると、資産売却されているのがわかります。
確定拠出年金のポータビリティ制度は、転職する人にとってはとても良い制度ですが、結構骨の折れる作業でした。2022/2/23の記事で確定拠出年金を放置している人が100万人を超えたとの記事がありました。確かに大変な作業なので、諦めたくなる気持ちもわかります。が、やらないと確実に損なので、やるべきですね。
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